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Title: Tutorial -日本政府の軍用地政策-
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復帰以前、米軍用地は琉球政府が地主と個々に賃貸契約を結び、それを米軍に転貸していた。しかし復帰に伴い、土地の提供は日本政府の義務になった。

1. 日本政府の米軍用地提供の根拠

土地の提供を日本政府が行わなければならなくなったのは、日米地位協定第24条に準じている。

第24条〔経費の負担〕

  1. 日本国に合衆国軍隊を維持することに伴うすべての経費は、2に規定するところにより日本国が負担すべきものを除くほか、この協定の存続期間中日本国に負担をかけないで合衆国が負担することが合意される。  
  2. 日本国は、第二条及び第三条に定めるすべての施設及び区域並びに路線権(飛行場及び港における施設及び区域のように共同に使用される施設及び区域を含む。)をこの協定の存続期間中合衆国に負担をかけないで提供し、かつ、相当の場合には、施設及び区域並びに路線権の所有者及び提供者に補償を行なうことが合意される。  
  3. この協定に基づいて生ずる資金上の取引に適用すべき経理のため、日本国政府と合衆国政府との間に取極を行なうことが合意される。

この取り決めから日本政府は、「施設及び区域ならびに路線権」を提供しなければならなくなったのだ。

2. 軍用地料の引き上げ

こうした理由から、日本の政府は米軍に軍用地提供をしなければいけなくなった。軍用地を提供するには、二万数千人の軍用地主と個々に土地賃貸契約を結ばなければならない。しかし、沖縄の軍用地はほとんどが銃剣とブルドーザーによって強制接収されたものであるのに加え、沖縄返還方法への不満や、ベトナム反戦運動の盛り上がりもあったため、契約拒否を行う地主が出ることは容易に予測できた。そこで日本政府が取った政策は、軍用地使用料を引き上げるだけというずさんなものだった。もともと田園だったところは返還前の6〜7倍、原野は29倍ほどまで引き上げたのである。

3. 引き上げが社会に与えた影響

この軍用地使用料は経済学的に考えて、不当に高い水準に設定されたものであった。そのため、そこからさまざまな問題が起こってくるのは明らかであった。

A. 広がる軍用地地主と民衆の経済的格差と矛盾

軍用地料引き上げによって、復帰後の沖縄は局地的インフレが加速し、軍用地主と民衆との間に大きな経済的格差を生んだ。
しかも、サトウキビを 1haで栽培すると収益は平均59万円、軍用地料は1haあたり平均97万円である。つまり、サトウキビを栽培する労働より、軍用地料のほうが稼ぎが良いという矛盾が生じるのである。この事が、沖縄県民に与えつづけている不満や倦怠感は大きいだろう。

B. 軍用地地主の生活の腐敗

そして軍用地をたくさん持っている地主は軍用地料により、働かなくても自動的に通常の生活費以上の所得を得られるのである。そうなれば、現在でも時々新聞などで報告されているように、賭博などに走る地主も出てくるわけで、沖縄社会に悪い種をまきちらしているのだ.。

4. 公用地法

軍用地料を引き上げても、3000人の地主たちが契約拒否を行った。これらの地主達は、一般に反戦地主と呼ばれている。この対策として政府は公用地法というものを提出した。その内容は、米軍支配下で公用地として使用していた土地は、所有者の意思に関わらず、復帰後5年間は公用地として使用できるというものだった。
当時国会の過半数を占めていた与党は、大混乱の中でこの法案を成立させ、復帰当日の1972年5月15日に施行した。

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